Lordanグループの沿革
Lordanはイスラエルで起業の機運が高まる中、1950年代後半に創立されました。ゴラン高原の麓、キブツ・クファル・スゾルドに本拠地を構えたLordanは、入植者の農業収入の足しになるよう、別の収入源を探していたキブツメンバー数人により立ち上げられました。
キブツが取り組める経済活動を模索していたベンジャミン・コーエンは、オーストリアの熱交換器メーカーSchiff and Sternと出会い、特別な絆を深め、その後Lordan工場初のゼネラルマネージャーに就任しました。Schiff and Sternの創立者兼オーナーであったローランド・スターン氏は発明家で、初のコイル式熱交換器を製造した人物でした。スターン氏は、キブツメンバーの起業家精神とビジネススキルに強い感銘を受け、キブツが熱交換器製造工場を建設できるよう、熱交換器における知識、そして特許を取得した設計および技術を惜しみなくキブツに伝授してくれました。スターン氏の寛大な取り計らいに敬意を表して、建設されたばかりの工場をLordanと名付けました。Lordanとは、スターン氏がファーストネームの綴りを変えて使用していたペンネームでした。スターン氏は、機械工学を勉強していた大学時代に、Lordan(Roland - Lordan)というペンネームで詩集を出版していました。
Lordanが「slil-lahat」(ヘブライ語で「光り輝くコイル」の意味)という名称のコイル式熱交換器を開発し操業開始したのは1958年。
コイルの製造方法は企業秘密であったため、製造専用室には鍵がかけられ、限られたキブツメンバーだけが入室を許され、この企業秘密を知ることができました。1960年代のトルコ市場参入で最初の輸出を成功させると、その後時間をかけてヨーロッパ諸国に営業の場を広げていきました。
1976年末までに、Lordanは太陽熱集積器という新しい製品ラインを追加しました。1970年代後半のオイルショックを機に、代替エネルギーや燃料効率への関心が高まりました。米国市場に参入たのはその頃でした。
1980年代以降は、世界中のHVAC&R市場向けの高品質なカスタムメイドのフィンチューブ式熱交換器の設計・製造に特化し、現在に至っています。
2004年には、イスラエル以外で唯一となる製造拠点、Lordan UKを開設しました。